平成20年(2008年)1月7日付 第2026号 新年特集号 |
【1面】 | ・「海洋基本法で社会的地位を築け」 緊急課題の解決で前進を図れ ・2008年を迎えるにあたって “協働”の精神を掲げて前進へ 日本内航海運組合連合会 会長 上野 孝氏 |
【2〜3面】 |
・5組合代表の新年のあいさつ 船社経営を脅かす燃料油価格の高騰 内航大型船輸送海運組合 会長 山上建治氏 円滑に進みだした暫定措置事業 全国海運組合連合会 会長 小比加恒久氏 海洋基本法で地位の向上へ 全国内航輸送海運組合 会長 荒木 敦氏 適正用船料の確保とグループ化促進で努力 全日本内航船主海運組合 会長 佐藤國臣氏 船員確保対策などに真摯に対応 全国内航タンカー海運組合 会長 広岡兼次氏 |
【4〜7面】 |
・《座談会》 燃料油価格の高騰と船社経営 座談会出席者 川崎近海汽船社長 森原 明氏 栗林商船社長 栗林宏吉氏 近海郵船物流社長 尾崎修一氏 日鐵物流取締役相談役 市瀬圭次氏 限界を超えた異常な高騰、大手オペの代表者が窮状を訴 える―国の支援と荷主の理解を望む 森原氏 燃料費は総コストの4割を占める 異常な価格上昇が経営を圧迫 栗林氏 実需増と投機資金が押し上げ 全額転嫁できず利益を圧迫 尾崎氏 新しい価格体系に入った経済 燃料油価格調整金の要求で荷主に濃淡 市瀬氏 幸いにバンカーサーチャージ制度は確立 下がらない立場で荷主を説得 転嫁状況と国や荷主への要望 森原氏 四半期ごとの値上げでは追いつかない 一時的な減免措置を望む 栗林氏 連続値上げへの対応は困難 石油石炭税の減免に期待は大 尾崎氏 省エネ努力も限界に達する 契約業者も逆ザヤだがお願いへ 市瀬氏 企業ベースで交渉努力を 省エネ・省オイルの取り組みも 環境問題とモーダルシフト対策 森原氏 大型化も船価高などで困難に 栗林氏 受け皿の定期航路の数が減少 市瀬氏 国の補助がなければ進展せず 尾崎氏 海上のモーダルシフトはJRに遅れ CO2の1%削減問題 船社は多面的に努力中 国や第三者機関の技術や補助を 荷主や国に訴えたいこと 森原氏 港のインフラ整備と使用料金 栗林氏 環境型輸送には優遇税制も 尾崎氏 国はトラックへの対策を急げ 市瀬氏 あらゆる省エネ技術の開発を 《紙面参加》 オーシャン東九フェリー社長 高松勝三郎氏 長距離フェリー業界も厳しい環境 同じ土俵で競争可能な策を 燃料油価格の異常高騰と船社経営 環境問題で追い風となるかモーダルシフト |
【8〜10面】 |
・《アンケート調査》 内航海運事業者の経営意識(オペ編) 内航市況と重要課題をオペ100社、オーナー100社に聞く 内航海運が抱える最重要課題 船員確保への対応策が首位 2位は適正運賃の確保 わが国の景況感 中小企業には及ばずが82% 全般的に回復基調は13% 平成19年度の輸送量をどうみる 昨年度とほぼ横ばいが56% 油送船はやや減少が57% 平成20年度の輸送見通し問題 横ばいと増えるが64%を占める 油送船は減少するが49% 平成19年度の運賃改定問題 運賃は上がったが46%を占める 貨物船では52%がアップ 採算にはあと何%が必要か 8〜10%以上が52%、現行で満足は6%のみ 燃料油価格高騰の影響は 収益分を食いつぶすが62% 赤字経営に陥る危惧も25% バンカーサーチャージ問題 完全な転嫁保証は11%のみ 一部転嫁で不満足が72%も 平成19年度の運賃改定交渉の目玉は 船員コストの上昇が46% 次いで代替建造の促進が24% 平成19年度の用船料の改定は 用船料を値上げしたのは70% 据え置きと交渉中は27% 来年度の用船料改定問題 真摯に対応したいが52% 値上げは限界との回答も35% 現行運賃で代替建造は可能か 船価高でコスト負担は無理が86% オーナーの経営判断でが13% 建造保証問題 長期保証は無理が40% オーナーの判断は32% 新造船の上積み用船料は 50〜100万円が37% 200万円程度も23% 市場原理は働いているか 内航の特殊性で働かないが62% 形成されているとの回答は15%のみ 船舶の老朽化の要因は 船価高と造船所の不足が51% 長期にわたる運賃などの低迷38% 建造計画について 中長期的な計画ありが56% 必要性は感じているも31% 1〜2年後の計画は 1〜2隻が65%、3隻以上は35% 改正省エネ法への対応 減速航海などの総合対策でが44% さらなる効率輸送でが37% |
【11〜13面】 |
・《座談会》 窮地に追い込まれたケミカル船と特タン船業界 座談会出席者 鶴見サンマリン社長 広岡兼次氏 上野トランステック常務執行役員 石澤重男氏 田渕海運社長 田渕訓生氏 辰巳商会副社長 奥林群司氏 「内航の縮図からの脱皮へ」 改善に向けて有力オペ代表者が大いに語る 現状の実態と問題点 広岡氏 究極の解決策は船員の待遇改善 ケミカル船もバンカーサーチャージ制度が必要 石澤氏 代替建造の促進には運賃などの改善が急務 船員不足でオペへの支援要請も増加へ 田渕氏 荷主の理解がなければ撤退もやむなし 内航のなかでも最も厳しい業種 奥林氏 不採算のケミカル船からすでに撤退 縦のつながりの特殊タンク船に特化 代替建造の問題点は何か 広岡氏 2倍になった建造船価への対応策を 田渕氏 必要なのか? 荷主の意向が先決 石澤氏 船価や燃料油価格の安定まで待つ 奥林氏 船価高、船員費増の説得がカギ 船員不足への対応 広岡氏 協業化か厚遇以外に道はない 石澤氏 船質改善とグループ化で対応 田渕氏 厚遇と船員家族との密接関係で 奥林氏 長期対策で即戦力化教育を望む タンククリーニングなどの問題 奥林氏 タンカーの作業はすべて費用請求を 石澤氏 船員対策として作業の軽減に理解を 田渕氏 共同運航などで荷主との協議を 荷主や国に望むこと 広岡氏 運賃の改善と船員への優遇税制 奥林氏 抜本的な解決には実態の理解が必要 田渕氏 船員問題と安全・安定輸送の重視を 石澤氏 ハローワークでの船員求人情報の開示を |
【14面】 |
・《特別寄稿》 中小造船所の現状と課題―柿島勝氏 内航船建造はどうなる 建造発注は早期に対応を 最短納期は2年近くに 内航船建造の認定量 平成19年度も順調に推移 内航船の建造船価の動向 平成17年度以降に急上昇 鋼材や資機材の高騰が要因 内航船建造造船所の建造能力 年間60〜70隻程度が精一杯 エンジンなどの調達期間も影響 鋼材などの入手難と価格高 下請ブロック製作も飽和状態 労働力不足と建造能力の低下 技術者の高齢化で戦力ダウン 今後の内航船建造対策 独自の標準船建造で船価の抑制と効率建造へ |
【15面】 |
・関係団体の新年のあいさつ 高まる鉄道・運輸機構への依存度、共有制度は大きな支え 船舶整備共有船主協会会長 雑喉平三郎 次世代人材の育成などビジョン5本柱を策定 日本中小型造船工業会会長 石渡 博氏 供給責任を果たすためにアクションプラン推進 日本舶用工業会会長 赤阪全七氏 内航の安全運航を願う船員対策などを側面支援 日本海難防止協会会長 友國八郎氏 日本人船員の確保対策、社会的責任の重さを痛感 全日本海員組合組合長 藤澤洋二氏 |
【16面】 |
・驚異的な高騰が続く燃料油価格 平成19年10〜12月期の価格が決着 A重油は1800円アップの6万9650円 C重油は5800円アップの6万4250円 ・年頭所感 「内航の活性化に向けて取り組む」 国土交通省海事局内航課長 田中照久氏 ・鉄道・運輸機構の平成20年度予算 海事勘定予算は満額回答で事業計画ベース347億円、支 出予算ベース325億円に 貨物船建造予算は事業計画ベース269億円、支出予算 ベース242億円 ・関係団体の新年のあいさつ 代替建造の促進に一層の期待 鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長 小幡政人氏 トン数標準税制の創設を起点にして国際競争力を改善 日本船主協会会長 前川弘幸氏 戦没・殉職船員の慰霊と功績をいつの世までも 日本殉職船員顕彰会会長 相浦紀一郎氏 |